グローバル優先証券ファンド (為替ヘッジあり) 〜大和証券
本日は『グローバル優先証券ファンド (為替ヘッジあり)』をご紹介します。
まず優先証券からご説明します。優先証券というのは、その発行体である企業が破綻した場合、通常の普通社債から返済順位が下がった社債のことを言います。
それだけリスクが高くなるということなので、当然ついてくる金利も高くなります。
こちらが米国10年国債と比較した場合の上乗せ金利(スプレッド)です。リーマンショックの時は異常に高くなり、今もまだ世界的に不安定な状態です。
その優先証券の金利を含めたトータルリターンの推移です。上のチャートと見比べてもらえればわかるように、リーマンショックの時にスプレッドが急激に大きくなり(リスクが高くなり)、その分債券価格も暴落してこのように溝ができています。
そしてこのファンドは銀行など金融機関の優先証券に投資をしています。アメリカだけでなく、世界の金融機関に投資をしています。
今、世界の金融庁及びIMFは第2のリーマンショックが起こらないように、バーゼル規制という自己資本比率規制を厳しくしており、それに伴って各社自己資本比率が高くなっています(自己資本の比率が高くなるということは、リスクを取っていない資金が増えているということであり、投資家にとってはリスクが減ることになります)。
その投資対象となっている金融機関の通常の普通債券の格付けがこちら。
しかし今回の投資対象は優先証券なので、これよりも格付けが下がることになります。全体のポートフォリオがこちら。
最後にこのファンドは為替ヘッジがあるものです。選択はできません。為替ヘッジがあるということは、皆さんにとっては為替ヘッジプレミアムが取れないということになりますが、今はアメリカの金利もほぼ 0%のため、元々為替ヘッジプレミアムもありません。だからその為替のリスクを減らしてしまおうということですね。
皆さんが気にするところは、世界の金融機関の倒産リスクと優先証券の債券単価の上下落です。そこが理解できれば、為替リスクなしで9%の利回りはいいかもしれませんね。
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