野村グローバルREITプレミアム(通貨選択型) ~野村證券
本日は野村證券で新しく募集されている『野村グローバルREITプレミアム(通貨選択型)』をご紹介します。
以前ご紹介した『野村豪ドル債オープン・プレミアム』に続き、通常の投資からの収入に加え、オプションプレミアムを受け取るというシリーズ物です。オプションプレミアムについては前回の豪ドル債オープン・プレミアムをご覧ください。
さて今回の商品、何が以前のと違うかというと名前からも想像できるように豪ドル債がREITになったのです。つまり今回のファンドの収入は以下のとおり。
世界REIT(約4%)+オプションプレミアム(約5.6%)=9.6%
年間9.6%も金利収入があるのであればそれでいい、ということですが、その代わりについてくるのが当然リスク。
まずREITのリスクがこちら。以下のチャートが過去の世界REITの値動きです。いい時はいいのですが、下げる時は大きい。要は株式以上のハイリスク=ハイリターンだということがわかります。
そしてこちらがREITの配当利回り。REIT価格が高くなると配当利回りが下がり、REIT価格が低くなると配当利回りは高くなるので、上チャートのとおりREIT価格が乱高下するたびに配当利回りが上がったり下がったりします。今がだいたい4%というところです。
さて次に皆さんにとっておそらく意味不明なオプションプレミアムというところ。オプションについては正直100%理解することは忘れてもらったほうがいいです。わからないものに投資をしないという方はそれも答え。それでもどうしても良い投資機会であれば投資をしたいという方は、以下のようにREIT価格の上下変動に伴って、オプションプレミアムの損益がわかれ、それにともなって全体のリターンも変わってくると理解しましょう。
ただこの資料でも記載されていないのが「REIT価格が大きく下がった時」のケース。これがこういった販売用資料の落とし穴(販売会社の都合のよいように作成されている)なのですが、この上記ケースの場合、REITでも大きく損をし、オプションプレミアムもマイナス(オプションの支払い)となるため、ダブルでマイナスになります。つまりこの「ケース4」が書かれていないことで、それまでのケース1~3の中ではオプションを組むことでリスクが減っていて、比較的どんな時でもリターンを出せるようになっているのかと錯覚してしまいますが、実際はそれが大きくマイナスになるケースもあるのです。気をつけてください。
こちらがこのファンドの通貨別投資先。世界のREITに投資しているとはいえ、やはりアメリカが多いようです。
REITは景気の波に大きく左右される投資先です。ハイリスク=ハイリターンです。配当収入を狙いに行く人も多いですが、実際は元本の変動の方が大きく投資に左右することになります。この点を忘れないようにしましょう。
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