ストラテジック・アジア株式ファンド(限定追加型) 〜大和証券
本日もう一つのファンドは大和証券の新商品『ストラテジック・アジア株式ファンド(限定追加型)』です。
このファンドの特徴は以下の3つ。
・アジアの割安優良株へ投資
・それらの株をオプションを使ってリスクコントロール
・基準価格が13,000円(スタート時:10,000円)になったら自動売却
です。
アジアの優良割安株というのは、まぁどこでもある話でしょう。積極投資の方であれば、まだまだ投資してもいいと思います。なにより金融危機後に最も早く出口戦略(利上げなど)をしているのがアジアの各国です(対称的なのが日本、アメリカ、EU、ロシア)。
こちらがこのファンドのアジアの中での配分状況です。やはり中国が多く、インドネシアはあまり入っていません。
そして今回のファンドの特徴である「オプション」部分がこちら。私はあまり難しいことを専門家っぽく言うのが好きではありませんので、できるだけわかりやすいように余計な話はせずにご説明します。
まずはこちらのグラフをご覧ください。
このファンドはあるオプション取引をすることによって、通常の値段以上にオプションプレミアムという金利収入のようなものを余分にもらえるような契約となっています。これは単にもらえるものなので、当然もらったほうがいいわけです。しかし「タダ」でもらえるわけはありませんので、ある条件を決めます。それが「将来株価が一定価格以上になった場合、その利益を放棄する」というものです。
それによって今回基準価格が13,000円になった時点で必ず利益確定をするために、ファンドを早期償還させるようになっています。
これを見て「このファンドは得だ」と思う人もいれば、「このファンドは損だ」と思う人もいると思います。これは相場が将来すごい上昇すると思っているか思っていないか、で変わってきます。「相場が将来すごい上昇する」と思っている人はこのファンドではなく、直接アジア株関連ファンドやインデックスファンド、ETFを購入した方がいいです。しかし、「将来さらに上昇するかもしれないけど、30%のリターンがあればいいや」と思っている人にはこのファンドの方がいいということになります。
しかしそもそも上昇しなければ皆、損する話です。大丈夫ですか?上昇する話ばかりしていると、なぜか良いファンドのように思えてくるのが日本人(苦笑)。上があるということは下があると投資の世界では決まっていますので、すぐに下落のことをピンと発想しないとダメですよ(笑)。