野村新中国A株投信 〜野村證券
本日は野村證券で新しく設定された『野村新中国A株投信』をご紹介します。
まず先に言っておくと、これは極めて珍しいファンドです。なぜかというとこちら。
そう、中国は外国人が投資できる市場(B株市場)と中国人が投資できる市場(A株市場)とで分かれているのです。そして今回設定されたファンドは当然日本人の投資家向け(中国から見たら外国人投資家)へのファンドなので、通常だとB株市場にしか投資できないのですが、今回は特別にA株市場に投資できるというものなのです。通貨は当然100%人民元です。
なぜそんなことができるかというと、中国政府が一部だけ開放している外国人投資家枠(QFII)の中に野村證券がある程度の枠をもらえたからです。これはたくさんもらえるわけではないので、今回の募集も限りがあるはずです。表向きには公表されていないので野村證券の店頭か担当者に聞いてみてください。おそらく数百億円程度だと思います(野村證券の感覚では、数日で募集できる規模の額)。
ちなみに私がまだ野村證券にいたころ、ひとつ前の『野村中国A株投信』というのがありました。これは200億円くらいの募集しかなかったと思うのですが、即日完売でした。
こちらが2006年からの中国A株の指数です。2007年をピークにそれ以上は上昇していません。
今後の中国国内の株式相場は予想しづらいものです。いくつかの要因が考えられますが・・・
1)不動産&株バブルの懸念
2)銀行の不良債権問題
3)国営企業の大型新規上場(IPO)
4)外国人投資家枠の今後の拡大状況
5)そもそも中国政府が出している数字が真実かどうか?
ボラティリティ(上下のブレ)が大きいのも周知のとおりなので、ある程度はギャンブル性のある投資となるでしょう。