ブラックロック・グローバル・インベストメント・シリーズ - グローバル・アロケーション・ポートフォリオ 〜Citi Bank
本日はCiti Bankで新しく募集している『ブラックロック・グローバル・インベストメント・シリーズ - グローバル・アロケーション・ポートフォリオ』(長いですね・・・)をご紹介します。
このファンドは名前からヘッジファンドかと思ったのですが、どうやら違うようです。
運用対象先は世界中の株、債券、短期証券です。ここまでは普通なのですが、これらを主にどこに投資するということを明言せず、投資機会とともに機動的に運用してくというのがこのファンドの特徴です。
要はほとんどお任せ。運用成績がよかったらラッキーくらいな感覚です。
こういったファンドを見極めるのに大事なのは過去の成績のみ。ということで、過去の成績を見てみましょう。
資料によると、このファンドは日本国内では新しいファンドなのですが、海外(オフショア)で元々運用されていたものを日本人向けに新しく組成しなおして持ってきたということのようです。ただシングルマネージャー(このファンド専門のファンドマネージャーがいて彼がすべて売買の指示をしているファンド)ではなくファンドオブファンズ形式(すでにあるファンドを分析していくつかのファンドに分散するファンド)なので、ひょっとしたらただ単に個々のファンドの成績を組み合わせて「過去こういった成績だった」と言っているだけかもしれません。それだとそんなのはいくらでもいいように見せられてしまうので、まったくなんの参考にもなりません。「絵に描いた餅」です。
下のチャートではトラックレコードは1997年からあります。同時期に株、債券にばらばらに投資した場合と、同ファンドが運用してきた数字がチャートで表されています。この通りであれば、たしかにいい運用と言えるでしょう。
下のグラフはリスク=リターンのグラフですが、上記の運用であれば、当然株よりリスクが低く、債券&株よりもリターンが上回ります。ヘッジファンドと一緒です。
ただ問題はこのファンドは新しいファンドであって、ファンドオブファンズである限り、特にこのファンドだからいいという結果は出せないということです。残念ながらあまり魅力的な商品とは言えないでしょう。
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